2025/02/05更新
夜の闇に紛れて、あなたの家の隅々に忍び寄る不気味な存在…それがゴキブリです。
多くの人が「一匹だけなら」と軽視しがちですが、実際には彼らは計画的に繁殖し、知らぬ間に家中を覆い尽くす危険な害虫です。
この記事では、ゴキブリの見た目の特徴から、正確な産卵タイミング、さらには驚くべき孵化期間まで、その全貌を余すところなく暴露します。
世界には4000種類以上のゴキブリが存在していて、そのほとんどは屋外を拠点として生息しています。
室内を拠点として生息しているゴキブリは全体の1%未満と言われており、日本でよく見かけるゴキブリは以下の4種類です。
クロゴキブリは日本全土に分布しているゴキブリで、一般家庭で一番多く出現するゴキブリです。
体色は黒褐色で体長は40mmと大型に分類されます。
他のゴキブリと違い、比較的寒さに強い耐寒性があります。
黒くツヤツヤした姿が特徴で、全体的にボッテリとしています。
弊社の飲食店からの依頼で、一番多い種類のゴキブリがチャバネゴキブリです。
体色は薄い黄褐色で、体長は15mm程と非常に小さくコンパクトな見た目をしています。
チャバネゴキブリは、頭の後ろに二本の黒い模様が入っており、体色も他の種類のゴキブリと違い薄く明るい印象です。
ゴキブリの中でも特に寒さに弱く、飲食店の厨房や病院、オフィスビルなど、常に暖かく湿気が多い場所を住処としています。
ここで紹介したゴキブリの中で唯一飛ぶことができません。
飲食店で一番被害の多いチャバネゴキブリについて詳しく書いていますのでご覧になってください!
ワモンゴキブリの体色は赤褐色で、体長は平均約40mmとゴキブリの中でも一番大きい種類に属します。
ワモンゴキブリは一般的に屋外、特に下水道やマンホールなど湿気が多い環境を好むゴキブリです。
ワモンゴキブリは背中の上部にある白い輪っかのような斑紋があり、これが名前の由来になっています。
九州南部から沖縄県などの温暖な地域に生息していましたが、最近では温暖化や家庭暖房機器の発達により関東や関西でも確認されています。
ワモンゴキブリは光のある方へ飛ぶ性質があるため、玄関や窓の開け放しから侵入してくることがあります。
ヤマトゴキブリの体長は約25mmで小型に分類されます。
体色は黒褐色でクロゴキブリとよく似ていますが、クロゴキブリよりもひとまわり小さいのが特徴です。
生息地は東北地方から中国地方までと広く分布します。
ワモンゴキブリは基本的に森林などの自然環境に生息していますが、時には住宅内にも侵入することがあります。そのため、自宅の近くに公園や畑などの自然環境がある場合は、特に注意が必要です。
ゴキブリは繁殖能力が非常に高い害虫として有名ですが、いつどこで何匹の卵を産むのか知っていますか?
ゴキブリがどのタイミングで産卵し、どんな場所を選んで卵を産み付けるのかを知ることは、効果的な駆除対策を講じる上で重要なポイントです。
ゴキブリの産卵のタイミングは、自然環境の気温や生息環境によって大きく左右されます。
多くの場合は、気温が上昇して湿度が高くなる春から夏にかけて最も産卵活動が活発になります。
ただし一部のゴキブリは例外として、1年を通して産卵を行う種類や暖かくなるまで卵のまま休眠する種類もいます。
ゴキブリが卵を産み付ける場所は、暗くて狭い場所が多いです。例えばキッチン周りや家電製品の裏側などがあてはまります。
クロゴキブリなどの種類は、床下や壁の中、壁の表面に卵を産み付けることもあります。
ゴキブリは分泌物で卵鞘を壁などにしっかりと接着させることができます。
室内に生息するチャバネゴキブリは、エアコンや暖房機器などにより年間を通して安定した温度・湿度が保たれているため、季節に関係なく1年中産卵が可能です。
チャバネゴキブリは繁殖に適した温度や湿度などの環境さえ整ってしまえば、短期間で急速に個体数が増えてしまう可能性があります。
ゴキブリの卵は通常、産み落とされてから即時~20日程で孵化しますが、クロゴキブリの場合は少し違います。
秋頃に産み付けられたクロゴキブリの卵は、卵のまま冬を越えて暖かくなった春先に孵化することがあります。
春先になって突然小さいゴキブリを見つけた場合、寒くなる前に産み付けられた卵が孵化した可能性があります。
このように繁殖が一番活発になる春夏以外にも、ゴキブリは産卵・繁殖することができます。
チャバネゴキブリの繁殖スピードは、まさに驚異的の一言です。放置すればわずか数ヶ月で家中がゴキブリだらけになる可能性すらあります。
その理由は、1回の産卵で産み付けられる卵の数、孵化までの期間にあります。
チャバネゴキブリのメスは1回の産卵で約40個の卵の塊(卵鞘)を産み落とします。卵鞘は産み落とされるとすぐに一斉に孵化します。
つまり、チャバネゴキブリが1回産卵するだけで、新たなゴキブリが数十匹誕生することになってしまいます。
ゴキブリの種類 | 卵鞘の特徴(色・見た目) | 大きさ | 卵鞘に含まれる卵 | 孵化するまでの期間 |
---|---|---|---|---|
クロゴキブリ | 暗褐色~黒色、やや光沢あり | 約10~12mm | 15~20個 | 40~60日(6~8週間) |
チャバネゴキブリ | 黄褐色~明るい茶色、細長い | 約5~7mm | 30~40個 | 産み落としてすぐ |
ワモンゴキブリ | 濃い茶色~黒色、楕円形 | 約10~12mm | 5~20個 | 30~50日(4~7週間) |
ヤマトゴキブリ | 暗茶色、やや丸みを帯びた形状 | 約8~10mm | 10~20個 | 40~60日(6~8週間) |
ゴキブリの卵は卵鞘と呼ばれる硬いカプセル状の殻に守られており、外部の影響を受けにくくなっています。
孵化のスピードや卵鞘の特徴は種類によって異なりますが、すべてのゴキブリに共通するのは、環境次第で短期間に大量の個体が誕生することです。
雑食で何でも食べることで有名なゴキブリですが、孵化後の卵鞘のカケラを食べることはほとんどありません。
上の表のような形をしたカラが室内に落ちていた場合は、卵鞘である可能性が高く、既にゴキブリが繁殖した後かも知れません。
写真のようなカケラを見つけた場合は、近くに同じような卵鞘がないか確認してみましょう。
ゴキブリを室内で見つけた時、どのような行動を起こしたらいいのでしょうか。
ここでは、ゴキブリ発見時の初動対応、発見場所のチェックリスト、被害拡大を防ぐためのポイントを紹介していきます。
ゴキブリを見つけた場合、まず慌てずに駆除しましょう。
スリッパや新聞紙で叩いて潰してしまうと、菌が付近に散らばり後片付けも大変になるので、殺虫スプレーを使用する方法がおすすめです。
準備している間に見失ってしまった場合は、隠れていそうな箇所に殺虫剤を撒くことでゴキブリが飛び出してくることがあります。
見つけたゴキブリが小さな個体の場合、付近に他の卵鞘やゴキブリの巣があるサインなので注意が必要です。
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ゴキブリを駆除した後は、ビニール袋に密閉してゴミとして処分してください。
ゴキブリが動き回った場所も雑菌やフェロモンが残っていますのでアルコールスプレーでふき取っておくと安心です。
駆除した個体がチャバネゴキブリのメスの場合、死ぬ間際に卵鞘を産み落とすことがありますので、付近に卵鞘が落ちていないか注意深く観察してください。
バルサンなどの燻煙剤はゴキブリの駆除や追い出しに効果的ですが、ゴキブリの卵には効果がありません。
これはゴキブリの卵鞘は厚くて硬い殻に包まれており、バルサンの殺虫成分が内部まで浸透しないためです。
そのため、バルサン単体ではゴキブリの卵鞘の駆除はできず、別の方法を検討する必要があります。
従来の殺虫剤に抵抗性を持ったゴキブリが増えている中、「ベクトロンSP」 という殺虫剤は、薬剤抵抗性を持つゴキブリにも効果を発揮する強力な駆除剤として注目されています。
しかし、ベクトロンSP自体もバルサンと同様に、ゴキブリの卵には直接効果がありません。
では、なぜベクトロンSPを使用するメリットがあるのでしょうか?
ベクトロンSPの最大の効果は、有効成分が残留効果が3か月と非常に長いことです。
ゴキブリが卵鞘から幼虫へと成長するまでには、およそ1〜2か月かかります。しかし、ベクトロンSPの長期残効性により、この孵化期間全体を通じて有効成分が持続 するため、1回の使用で長期間にわたるゴキブリの駆除・予防が可能 です。
つまり、室内で卵鞘を発見し繁殖が疑われる時点でベクトロンSPを使用することで、孵化後の幼虫の駆除やさらなる繁殖を防ぐことができます。
この薬剤は本来プロ業者用として販売されていますが、ペスポチというサイトから購入することができます。
ゴキブリ以外にもトコジラミの駆除にも効果を発揮しますので是非一度試してみてください!