2025/05/07更新
旅行中やホテルに宿泊した後、なぜか体がかゆい、赤い発疹ができた……そんな経験はありませんか?
それ、もしかするとトコジラミの仕業かもしれません。
近年、旅行中にトコジラミに刺されたという被害報告が全国各地から相次いでいます。
SNSや口コミサイトにも「ホテルで刺された」「帰宅後に荷物から出てきた」という声が増加し、海外渡航者のみならず、国内旅行者でもリスクが高まっているのが現状です。
本記事では、「旅行先で刺されたくない!」「荷物に持ち帰りたくない!」という方のために、滞在中・帰宅後のステップに分けてプロの視点でトコジラミ対策を徹底解説します。
では実際に、トコジラミとはどのような虫なのか?
トコジラミの大きさ・色・動きの特徴や、人に与える被害の傾向など、知っておくべき基本情報をわかりやすく紹介します。
トコジラミは、5〜8mmほどの扁平な体型を持つ吸血性の昆虫です。
夜間に人間が眠っている間に肌を吸血し、強いかゆみを伴う発疹を残します。
体色は茶褐色で成虫になると目視で確認可能ですが、幼虫(1〜2mm程度)は透明に近く非常に発見が困難です。
繁殖力が非常に強く、1匹のメスが一生に産む卵は最大500個とされ、数日〜数週間で爆発的に個体数が増える可能性もあるのです。
さらに厄介なのが、薬剤耐性を持つスーパートコジラミの存在です。
海外からの旅行者が多い都市部の宿泊施設では、この耐性種による被害が急増しており、通常の殺虫剤では駆除が難しくなっています。1
トコジラミは昼間は隙間や影に隠れ、夜になると活動を始める夜行性の害虫です。
旅行先のホテルや旅館では、以下のような箇所が特に要注意ポイントとなります。
トコジラミが潜んでいる場所には、血糞といった痕跡がある場合が多いです。
チェックインが済んだらマットレスの角や裏側に写真のような血糞がないか確認してみましょう。
旅行先に到着し、ほっと一息。
ですが、その安心感のままベッドに荷物を置いてしまうのは要注意です。
トコジラミは目立たない場所に潜んでおり、宿泊先での行動次第で被害を防ぐことも逆に広げてしまうこともできてしまうんです。
ホテルや旅館に到着したら、まずは荷物を広げる前に室内のチェックを行うことが重要です。
トコジラミはマットレスやカーテンの隙間など、ベッド周辺に潜むことが多いので重点的にベッド周りを確認しましょう。
チェックイン直後は、荷物をカーペットやベッドの上に置かず、浴室やテーブルの上に置くよう心がけましょう。
これは、前の宿泊者がトコジラミを残していた場合、自分の荷物にトコジラミが移動してしまうリスクを避けるためです。
そのうえで、ベッドのマットレスの四隅や裏側を持ち上げ、トコジラミや黒いフン跡、抜け殻などがないかを目視で確認すると安心です。2
ベッド周辺では、特に黒い点状のフンや抜け殻、卵などの痕跡に注意してください。
ベッドの表面はもちろん、マットレスを軽く持ち上げて裏側や縫い目を確認し、画像のような小さな茶褐色の虫や白い粒状の卵が見つかれば要警戒です。
また、壁紙の剥がれかけた部分や木製家具の継ぎ目にも潜んでいる可能性があるため、目視での確認はしっかりと行いましょう。
万が一見つけた場合は、すぐにフロントに連絡して部屋を変更してもらうのが賢明です。
万が一トコジラミに刺された場合、かゆみと赤みを伴う腫れが数日続くことがあります。
まずは患部を冷やし、清潔を保つことが大切です。
強く掻きむしるとく治りが遅くなるため、抗ヒスタミン軟膏や市販のかゆみ止めを使いましょう。
また、発症までに数時間〜数日かかるため、宿泊中のものだと気づきにくいのが特徴です。
「アレルギーやストレスかと思った」という声も少なくありません。
👉実際の刺し跡の画像や症状例についてはこちら
旅行や出張から帰宅したあと、うっかりトコジラミを荷物と一緒に持ち帰ってしまうケースが近年増えています。
被害を未然に防ぐために、自宅にトコジラミを持ち込まないための具体的な対策を解説します。
帰宅後、スーツケースやカバンをリビングに持ち込まずに玄関先で開けることが重要です。
帰宅後、スーツケースを室内に持ち込む前に、玄関やベランダなど屋外で開封し取り出すことが推奨されています。3
スーツケースの縫い目やファスナー周辺は、トコジラミが潜みやすい場所です。
これらの部分を入念にチェックし、必要に応じて掃除機で吸引するなどの対策を行いましょう。
また、荷物を床に直接置かず、ビニールシートや新聞紙の上に置くことで、トコジラミの拡散を防ぐことができます。
トコジラミは高温に弱く、60℃以上の熱で死滅するとされています。4
そのため、旅行から戻ったらすべての衣類・寝具類を高温洗濯+高温乾燥するのが鉄則です。
特に注意したいのは以下の衣類類:
乾燥機がない場合は、コインランドリーの高温乾燥機を活用するのも効果的です。
自宅での念入りなチェックポイント
トコジラミは誰にでも被害が及ぶ可能性がある害虫であり、100%の予防は現実的には困難です。
ただし、日ごろから注意深く室内を観察することで、繁殖前の段階で発見し早期対処につなげることは可能です。
駆除成功の最大のポイントは、数が少ないうちに気づき、すぐに駆除を始めることにあります。
そのため、旅行から帰宅したあとの数日間は、自宅内の各所を観察することが非常に重要です。
特に以下の場所は念入りにチェックしましょう。
「朝起きるとかゆみがある」「小さな虫を見かけた」などの兆候があれば、トコジラミ用の殺虫剤を使用するか、専門業者に相談することで早期対応が可能になります。
見逃さず、速やかな対応が、自宅全体への拡大を防ぐカギとなります。
👉駆除方法を知りたい方はこちら
「すでに刺されてしまった」「何度駆除しても再発する」「範囲が広がって手に負えない」
――そんなときは、自力での対処にこだわらず、専門業者の力を借りることも選択肢の一つです。
ここでは、プロによる駆除の流れや、依頼することで得られるメリットについて詳しくご紹介します。
トコジラミに刺されたと気づいたとき、市販の殺虫剤や忌避剤に頼る方が多いですが、実際にはその場しのぎに過ぎないことがほとんどです。
特に最近は、薬剤耐性を持つスーパートコジラミが拡大しており、一般家庭用の殺虫剤では駆除しきれないケースが増えています。
また、誤った施工(燻煙剤による拡散)により、トコジラミが建物内の別の部屋のへ逃げ込み、被害が拡大することもあるため注意が必要です。
専門業者によるトコジラミ駆除の最大の利点は、原因調査から施工、再発防止策までを一括で任せられることです。
具体的には以下のような対応が可能です。
トコジラミの駆除費用は、部屋の広さや被害の程度、使用する薬剤の種類によって変動します。
一般的には、1R(ワンルーム)程度の部屋で5万円〜8万円が相場とされており、間取りが広くなるにつれて費用も上がる傾向にあります。
また、薬剤の種類(残効性や耐性を獲得していないもの)や散布する薬剤の量によっても価格は変動します。
そのため、まずは信頼できる業者に無料見積もりを取ることをおすすめします。
トコジラミ駆除の料金は、一見すると割高に感じるかもしれません。
しかしながら、放置によって再発や拡大を招いた場合の二次被害、精神的ストレスや生活環境の悪化を考えると、費用対効果は非常に高いといえるでしょう。
トコジラミの被害に気づいたとき、「自分で駆除できるのか」「業者に頼むべきか」と迷う方も多いと思います。
被害の範囲やご自身の希望に応じて、最適な対処方法を選ぶことが大切です。
ここでは、2つの有効な解決策をご紹介します。
トコジラミの予防をしたい方や「まずは自分で対処したい」という方には、業務用殺虫剤ベクトロンSPの使用がおすすめです。
トコジラミはもちろん、薬剤耐性を持つスーパートコジラミにも有効で、プロの施工現場でも使われている信頼性の高い製品です。
ペスぽちでは、ベクトロンSPと一緒に使い方を解説したコンテンツもご提供しており、初めての方でも安心してセルフ駆除・防除が可能です。
「すでにトコジラミが繁殖している」「駆除後の再発が不安」「忙しくて自分で施工するのが難しい」という方には、専門業者による本格的な駆除がおすすめです。
害虫獣SOSでは、新たに開発された最新薬剤ベクトロンFLを使用し、
通常のトコジラミはもちろん、薬剤耐性を持つスーパートコジラミにも高い駆除効果を発揮します。
さらに、薬剤は約3か月間の残留効果があるため、駆除と同時に予防対策も一度に完了できます。
現場には、国家資格であるペストコントロール1級技術者の有資格者が直接伺い、プロの視点で確実な対処を行います。
また、トコジラミ被害の不安やご相談には、24時間いつでもLINEで受付対応。
すべて当社のスタッフがすべて直接返信対応いたしますので、安心してご利用いただけます。
トコジラミは目に見えにくく、刺されてから症状が出るまで時間がかかることから、旅行者にとって最も見逃されやすい衛生害虫のひとつです。
しかし、正しい知識と宿泊先でのチェック、そして帰宅後の行動によって、自宅への侵入や被害を未然に防ぐことは十分可能です。
大切なのは、放置せずに早めに行動すること。
被害を最小限に抑え、安心して日常生活や次の旅行を楽しむために、あなたに合った方法で、今すぐ対策をはじめてみてください。
この記事では以下のような対策を解説してきました:
かゆみを感じた場合は、まず患部を冷やして炎症を抑え、かきむしらないように注意しましょう。症状が強い場合は皮膚科を受診し、抗ヒスタミン薬やステロイド外用薬を処方してもらうことが効果的です。
はい、くっついてきます。スーツケースやリュックの布部分、ファスナー周辺に潜んで自宅に持ち込まれるケースが多いです。布製バッグよりもハードケースの方が持ち帰りリスクは低いとされています。
プロの現場でも使用されるベクトロンSPは、トコジラミおよび薬剤耐性を持つスーパートコジラミの駆除にも有効です。一般的なトコジラミの殺虫スプレーは、ピレスロイド系を主成分としており効果が不十分な場合があります。
小さな赤い斑点が複数まとまって現れ、強いかゆみを伴うのが特徴です。腕や足、首回りなど、肌が露出している部分に出やすく、ノミやダニとの見分けがつきにくいこともあります。
ベッドのマットレスの縫い目、ヘッドボード裏、ソファの隙間、カーテンの裏地、電源コンセント周辺などに潜みます。
基本的には夜行性で、人間が寝静まった頃に活動を開始します。ただし、宿泊施設などで空腹の個体が多い場合は、昼間でも活動することがあります。
【脚注】