大きく分けて2種類の侵入経路があり、弊社では家の内部侵入経路(床下・壁裏・天井裏)と家の外部侵入経路(室外機・換気口・外壁、屋根等の欠損と隙間)に分けて考えております。
集合住宅の場合は、世帯数が多く床下や壁裏・天井裏が全ての世帯とつながっており、ゴキブリにとっては食料調達のためにどの家庭でも侵入可能な状態で選びたい放題の絶好の住みかで、ご自分の世帯だけゴキブリが沸かないように、生ごみとかも放置せずキレイにされていても、周辺の他の入居者の家庭で繁殖すれば、ご自分の世帯にも被害が拡大します。
集合住宅に関しては、内部侵入経路しか対策の手段がありませんので、いかに経路を塞いで対策するかがとても重要です。
以下にイラストを入れて、外部侵入経路と内部侵入経路を詳しくご説明します。
こちらの画像は、ゴキブリの外部侵入をイメージした図になります。
外部からの侵入経路は、通気とかの関係がございますので、全て塞ぐことはほとんど無理ですが、ある程度の経路を塞ぐことは不可能ではありません。
築古の家は新築よりも、ゴキブリが侵入してきやすいというのは、外壁や屋根の取り合いなどが経年劣化による欠損・ひび割れなどで侵入しやすくなっていたり、ガラリ(換気口)が昔のタイプですと、害虫の侵入を防ぐ網の目が粗い場合やそもそも害虫防止ネットが付いていない場合があるからです。
また、マンションやアパートなどの集合住宅に関しては、戸建て住宅よりも侵入しやすい構造になっており、外部経路を塞ぐというのは、共用部の為あまり現実的ではございません。
新築や築古住宅問わず、侵入経路は必ずと言っていいほど存在しますので、外部侵入経路からゴキブリが入ってもしかたがないが、どれだけ部屋への侵入をさせないかがとても重要になってきます。
こちらの画像は、ゴキブリの内部経路をイメージした図になります。
内部侵入経路は、戸建てもそうですが特に集合住宅にお住いの方は、一番重要性の高くしっかり対策を行うことで、家でゴキブリを見かけなくなります。
先ほどもお伝えさせていただいておりますが、外部からの侵入経路を全て塞ぐ事はほとんど不可能ですが、内部からの侵入経路に関しましては、しっかり侵入経路対策を行うことで8.9割の侵入を防げますのでとても効果的です。
弊社のお客様も勘違いされる方が多いので1点ご紹介させていただきたい例がございまして、『キッチンにゴキブリが出た』と言うご依頼でお伺いすることは少なくないのですが、お客様は『排水管から上がって来ていると思う』と解釈されている方が多いですが、排水管を通ってゴキブリが上がってくることは、今の住宅の排水の構造上あまりなく、ほとんどの場合排水管の周りの隙間(床下)から出入りしている事がほとんどです。
今の排水管は、排水トラップという下水の臭いや害虫を侵入させないための物が付いておりますので、0ではないですがほとんど入ってきませんので、排水トラップが付いていない家を除き原因は床下や壁裏と考えた方が確率が高いです。
出てきたゴキブリを退治しても、その後何度もゴキブリ被害にあわれた経験はございませんか?
状況によっても原因は変わってきますが、一番多いのは侵入経路から出入りしてくることが根本の原因ですので、経路を塞がない限り、何度駆除してもいたちごっこのように再発を繰り返すことになります。
もちろん例外はあますが、基本的に【窓を開けていたらたまたま入って来た】という事を除き、繰り返し出てくる場合は、既に建物内のどこかに住みかを作られており、出入りを繰り返してくるといった状況でして、ご自身で駆除・対策される場合のほとんどは、置き型の毒餌やトラップを仕掛けることはしても、侵入経路の対策はされていない方が多いです。
侵入経路を塞いでも、100%出てこなくするというのは、建物の構造上不可能に近いですが、7割から9割程は、ゴキブリの侵入を防げるのでとても効果的な対策方法です。
弊社のようなPCO業者の間では、侵入経路を塞ぐ作業の事を【物理的防除】と言い、薬剤で対策することを【科学的防除】と言います。
1匹のゴキブリを見かけてから、その後頻繁に出てくるようになったという方は、とても多いともいますがなぜそうなるのか理由を解説しています。
その理由は、ゴキブリが落とす糞に秘密が有り、集団生活型で糞には直腸末端の分泌細胞から分泌される集合フェロモンが出ており、糞を落とした場所に仲間ゴキブリを集めてしまうという恐ろしい特性があり、それが原因で1匹の侵入から他のゴキブリも頻繁に出入りするようになってしまうのです。
ゴキブリの糞を見つけた場合は、誘引してしまいますので、すぐに消毒清掃をおこなってください。(以下、清掃方法)
糞はこびりついて中々取れないので、以下の手順で清掃すると取れます。
【食器用洗剤の原液をかける】→【上からサランラップをかける】→【1時間程放置】→【歯ブラシで擦る】→【雑巾で拭き取る】→【糞が取れたのを確認したら、アルコールスプレーをかけて拭き取る】
注意点:最後にアルコールスプレーで拭き取るのは、フェロモンが残っている為ですの、しっかり拭き取りをすることが重要です。